タバコの健康への害について

I.タバコの健康への害についての調査の重要性

1.タバコの健康への害は個人の経験だけでは分かりにくい

 タバコの健康への害を、否定する人がいます。

 昔よりは減りましたが、現在でも、タバコの害を否定ないし過小評価している人がいます。

 タバコの健康への害については個人の限られた経験だけでは分かりにくいので、大規模な科学的調査等に基づいた情報を集めることが重要です。

 各国の政府の情報や信頼ある国際機関の情報等を集めていけば、科学的な真実に少しずつ近づいていくことができるでしょう。

 下記は、一例ですので、インターネットや本で調べてみてください。 

2.WHO(世界保健機構)の情報 

 WHO(世界保健機構)は、世界的に権威のある団体で、タバコについて信頼性のあるデータを提供していると思われます。
 WHOの情報は、英語ですが、以下で見ることができます。
 http://www.who.int/tobacco/en/

 タバコは、世界で2番目に大きな死因であることが述べられています。タバコが世界に与えている悪影響の大きさが分かります。

 また、受動喫煙(周りでタバコを吸っていることによるタバコを吸っていない人への害)についても述べられています。
 http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2007/pr26/en/index.html
 
 受動喫煙については、安全なレベルがないこと(たとえ少しであっても危険であること)について述べ、タバコの煙を
 100%排除した環境だけが、受動喫煙の危険から身を守ることになることが述べられています。

II.タバコの害に言及した日本の公的文書

1.たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約

 たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約は、日本を含む約150カ国が締約しており、信頼性があると思われます。

 外務省の日本語訳が以下から参照できるようです。
  http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty159_17a.pdf

  たばこの害が公衆の健康に深刻な影響を及ぼす世界的な問題であることが述べられています。また、健康だけでなく、
 社会、経済及び環境への害についても言及しています。

 たばこの消費、たばこの煙にさらされることが、死亡、疾病、障害を引き起こすことが科学的証拠により明白に証明され
 ていることが述べられています。

 タバコの害を否定する人がいますが、日本を含む世界の各国がこの条約を締結していることをどのように説明するので
 しょうか?

2.健康増進法

 健康増進法25条は、学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他多数の者が利用する施設を管理する者は、これらを利用する者について、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないことを定めています。

 法律も、受動喫煙の害を認めているわけです。

 厚生労働省も、受動喫煙の防止に向けて対策を立てているようです。
 http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/houkoku/judou.html
 
3.たばこと健康に関する情報(厚生労働省)

 厚生労働省が発表している情報も、公的な情報ということができるでしょう。
 http://www.mhlw.go.jp/topics/tobacco/main.html

4.職場における喫煙対策のためのガイドライン(厚生労働省)

 職場における喫煙対策のためのガイドラインは、以下のページから参照できるようです。    
 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/05/h0509-2.html
 
5.今後のたばこ対策の基本的考え方について(厚生科学審議会

 今後のたばこ対策の基本的考え方についての資料が、以下のページから参照できるようです。
 
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2002/12/s1225-6a.html

III.タバコの害についての科学的な真実への接近方法

1.自分だけは大丈夫という考えで、タバコの害を否定するのは正しいのか?

 タバコの害については、一般にはタバコが健康に悪いと言われていることを認めつつ、自分だけは大丈夫という考えを持ち続ける人がいます。

 しかし、これは科学的とはいえないでしょう。自分だけは大丈夫と思い続ければ、タバコには害がなくなってしまうという考えは、非科学的です。

 また、タバコの害を十分に調査せずに、過小評価してしまう人もいます。しかし、タバコの害は個人の限られた経験だけではどの程度のものかが分かりにくい場合があるので、大規模な疫学的調査等に基づく科学的なデータが重要です。

 たとえば、ガンや心臓病で死んだ人のどのくらいの割合が、タバコが原因なのか等は、個人の経験の範囲内では分かりにくいと思います。タバコの害について把握するには、科学的なデータに基づいて、各国の政府や国際機関がまとめている報告等を調べることが重要となるでしょう。

2.タバコの害についての調査の重要性

 現在は、情報化社会であり、インターネット等で調査をすることが容易になっています。

 タバコの害については、色々と調査をしてみてください。特に、各国の政府の情報や信頼ある国際機関の情報等を集めていけば、科学的な真実に少しずつ近づいていくことができるでしょう。

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